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より多くの居場所をつくるために。『コミュニティ経営』を掲げるツクルバが描く、新しい不動産事業とはーーtAD事業部小野ちれかインタビュー

個性豊かなツクルバメンバーのこれまでのストーリーや想いを紐解く「ツクルバメンバーズ!」。今回は、今期から立ち上がった新しい事業部「tAD」(tsukuruba Asset Development部)メンバー小野ちれかのインタビューをお届けします。

プロフィール
昭和60年生まれ。早稲田大学創造理工学研究科修了。ザイマックスにてアセット・マネジメントと海外投資家営業を、日本GEにてストラクチャード・ファイナンス、ゴールドマン・サックス・リアルティ・ジャパンにてアセット・マネジメントを経験。2016年5月にツクルバにjoin。

社会性のある建物を増やすために不動産業界へ

ーーーなぜ建築から不動産業界に就職したのでしょうか?

小野:建築家になりたいと思って建築学科に入ったものの、ぎっしり建物が建つ東京を眺めて、これから必要なのは建物を建てることではなく、今ある建物をいかに活かしていくかだと思うようになりました。

既存の建物の価値を上げるビジネスとして不動産マネジメントに興味を持ち、新卒では不動産総合マネジメント会社に入社しました。アセット・マネジメント業を行う部署に配属され、資産運用を通して建物の収益性をいかに上げるかを学ばせていただきました。その後は外資系投資企業の不動産部に転職をし、不動産投資家への融資の立上げ営業やスキーム構築、不動産売買の一連の流れ、国内外の多様な不動産の運用を経験しました。


一方で、ある違和感も感じ始めていました。建物には経済性だけでなく、デザイン性、社会性、機能性、歴史性と様々な評価軸があるということを大学時代に研究をしていたのですが、不動産業界ではいかに収益を上げられるかという経済性でしかほぼ評価がされていなかったんです。

また、建物を建てるプロセスでは幅広い分野の専門家の知恵や力が必要になるのですが、お金を持っている上流の人の意見が優先されることがほとんどで、他の専門家の意見がなかなか反映されない。結果、経済性ばかりが優先された建物が出来上がってしまっている現実を目の当たりにしていました。

もちろん、経済性も重要な評価軸のひとつではあるのですが、今の都市、特に東京は経済性の視点に偏った建物ばかりになってしまっているのではないか、そして、その結果多くの人にとって居心地の悪い、面白みに欠ける都市になっているのではないだろうかと、危機感を持つようになりました。

ーーーそこからツクルバに入社するまでの経緯を教えていただけますか。

小野:最初にまーさん(共同代表の中村)と話したときに、すごい心を動かされてしまったんです。ツクルバが手掛けている場やプロジェクトは『私も欲しかった!』と本当に思えるものばかりで、課題意識にも共感できて、そしてビジネスをしてもちゃんと成り立たせている。それも自分と同世代で。

『あるべき社会』を実現するためにアクションし続けている他のメンバーの姿も見て、自分もそうなりたいと思い、ツクルバに入社することにしました。

実際に入社してみると、ポジションはあってないようなもので、何をやるかは自分次第。すでに自分の専門性を持ってがむしゃらに働くメンバーたちを横目に見て焦りを感じながら、これまでの経験を絞り出して自分にできることを模索し、来たボールをひたすら打ち返すところから始めました。

自分の可能性を広げ、プロジェクトをやり切った先に

ーーー今までで一番印象的だったプロジェクトに関して教えていただけますか。

小野:ツクルバでは初めての一棟もののシェアオフィスである『Good Mornig Building』(以下:GMB)です。GMBは、築44年の共同住宅をシェアオフィスとしてコンバージョンしたインキュベーションセンターで、今では『渋谷のスタートアップ集積地』とも呼ばれています。企画から運営までをツクルバが請け負い、私が主担当になりました。

不動産事業者さんにビルの購入を検討されているフェーズで活用方法のご相談をいただき、企画〜設計〜運営までワンストップで、トータルプロデュースさせていただきました。初めてのことばかりでしたし、もちろん大変なことも多かったんですが、楽しかったですね。みんなが自分の役割に囚われず、やれることはなんでもやってお互い補完し合うといった姿勢には助けられ、多くを学ばせてもらいました。

ここ数年でベンチャー企業のニーズに対応したオフィス環境の整備は進みつつあると感じていますが、GMBを開設した当時はオフィス探しに苦労されている方が多かったです。まさに、ベンチャー企業の居場所がない状況でした。


GMBで成長して移転していったり、10坪も満たないオフィスを使っていた企業が業界を揺るがすようなビジネスを立ち上げ、メディアに引っ張りだこになったりしているのを何度も見ることができました。そんなベンチャー企業に居場所を提供するGMBは、私が描いていた “価値ある建物” のひとつの形を実現することができた気がしました。前提として経済性があり、社会性、デザイン性、機能性もある。

現在はベンチャーキャピタルの方がビルを所有されており、投資先のベンチャーの方々に場を活用いただいています。このビルを気に入ってくださった理由として、『ベンチャー企業であるツクルバだからこそつくることのできる場になっている』と言っていただいたときはうれしかったですね。

“共犯者を増やす” ツクルバコミュニティの価値

ーーーツクルバで働く魅力はなんでしょうか?

小野:ツクルバでは、不動産、建築、デザイン、テクノロジーなど、色々な専門領域のプロフェッショナルがフラットに共創しています。そういう環境ってなかなかないですし、少なくとも不動産業界では受発注で上下関係が生じてしまうことが多いので、とてもありがたいですね。それぞれの専門性を活かして共創することによって、多面的に価値あるものが生み出せていると感じています。

会社で掲げているクレドのひとつに『Philosophy&Business』というものがあって、この言葉に背中を押されてきました。ツクルバもベンチャー企業なので、ビジネスを収益化するだけでもチャレンジングなことですが、それと同じくらいフィロソフィーも大切にしているので、もちろんハードルはより高くなる。ですが、仲間であるメンバーたちと合言葉のようにこのクレドを大切にしながら日々働いていると、よりよい未来の実現に近付いている気がします。
※クレドはツクルバの行動指針のこと。Philosophy&Businessは、『哲学と経済活動を両立させる』という意味。

コミュニティの価値を信じ育み続けていることもツクルバの大きな魅力だと思います。まーさんがチーフクリエイティブオフィサーからチーフ “コミュニティ” オフィサーになり、『コミュニティ経営』を掲げ発信するようになりました。会社の枠を超えたコミュニティを育んでいくことを目論んでいるのですが、社外の人にも “共犯者” になってもらい、同じ方向を向いてアクションをすることによってムーブメントを起こしていく。そんな会社を目指していきたいですね。

最近では、大手企業の方も色々な人とのつながりが生まれるコミュニティの価値を評価されるようになっています。外部の方も呼び込めるようなオープンイノベーションの施設をつくろうとか、コワーキングスペースに入居してベンチャーと接点を持とうとか、コミュニティに投資する意欲が高まってきていて、そんな場づくりのご相談も増えてきました。引き続きそういったニーズに場づくりやコミュニティ運営を通して、お応えしていきたいです。


ーーー今後描いている事業に関して教えていただけますか?

小野:将来的にもっと社会にインパクトを与えるような事業を育んでいくことを目指しているので、そのためにはよりスケールしていく事業を展開していく必要があります。これまではテクノロジーを中心に活用してきましたが、新たに金融領域からもメンバーがジョインしたので、金融も掛け合わせた不動産金融事業にチャレンジしようと動いています。

これまでの事業を通し、私たちが手がける場に対し投資をしたい、と言ってくださるようなファンが増えてきました。そういったありがたい声を受けて、私たちがつくりたい場に共感してくださる方々に必要な資金を投資していただき、その場が実現して、新たな価値を生み出すようになったら、投資してくださった方々に還元をし、次の場づくりにつなげていく、そんな事業が出来るかもしれない、と思うようになりました。そして、その繰り返しを続けていくことによって社会に求められている場が街に増え、よりよい未来をみなさんとつくっていく、そんな仕組みづくりをしていきたいですね。

執筆・聞き手:外山友香
カメラマン:くまくらみき

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