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第4回:250万円で家を持ち、自由に生きる選択肢をつくる。|僕らが見つけた「タイニーハウス」という新しい住まい方

 こんにちは。YADOKARI株式会社のさわだいっせいとウエスギセイタです。

第1回では「小さい」からこそ、クリエイティブになれる。住宅ローンに縛られない家について、第2回では「資産」よりも「時間」を大切にしているというお話、第3回では、自由に生きるために必要な「発想の転換」についてお話させていただきました。今回は、僕らが最初に作った「250万の家」の詳細についてです。

最初のアイデアの挫折。でも、あきらめない!

 250万円の小さな家。僕らがプロデュースした、『INSPIRATION』への想いを、もうすこし書かせてください。

「小さな家を作る」のは、今の時代に合った住まい方を提案するために、僕らがどうしてもやりたかったこと。もちろん簡単ではありませんでした。最初はコンテナを改造して家にする構想だったのですが、調べるうちに、日本の建築法律は防火や耐震面でとても厳しく、それをクリアするコストを考えると、結果的にコンテナハウスは安価ではなくなってしまいました。

 坂茂さんのコンテナハウスの場合は、震災の被災者のための仮設住宅だから良いのですが、僕らは永続的に住まうための小さな住居を開発したいという希望があったので、コンテナを使うことは断念せざるを得なくなりました。おそらくコンテナを上手く使えば、半永続的に使える家の素材にもなるはずですし、実際に日本でも勝手にコンテナの家を作ってそこに暮らしている自由な人もいます。とはいえ日本の法律で禁止されているものを推奨するわけにはいきません。僕らは小さな家の普及を目指しているので、誰もが安心して選択できる家を作る必要があります。

 当初のアイデア実現に障害があったとはいえ、それで諦める2人ではないのです。僕らの考える「暮らしを自由にするための3か条」、スモール、モビリティ、リサイクル・リユースの要素を、コンテナハウスとは別のカタチでかなえられないかと、探し始めました。模索するなかで、あるユニットハウス制作販売会社さんから、一緒に小さな家を作らないかというお話をいただきました。いろいろ考えた結果、近年機能向上が目覚ましいプレハブの家で僕らの理想を実現すると決めたのです。

 サイズはコンテナハウスと同じ奥行きが6m間口が2.4mの約4坪(約14㎡)の「スモール」サイズ。プレハブなら価格は250万円まで押さえられました。それなら、貯金があればローンを組まずに買うことができ、仮にローンを組んでも数年で返せる金額です。サイズだけでなく価格もスモールに押さえることで、物に縛られない生き方を実現できるよう、意図したわけです。

 次に、自由を感じるためにとても重要な「モビリティ」も、コンテナと同じサイズにすることでクリアできました。日本は輸送にも法律的な厳しい縛りがあるのですが、コンテナサイズであれば、車でも船でも飛行機でも運ぶことができます。つまり季節や趣味に応じて、「家」を好きな場所へ移動することができるのです。そんなライフスタイル、面白いですよね。また、30代は都心の借地にオフィスとして使用、40~50代は自宅の庭に子供部屋として設置、60代以降は終の住処として景色の良い場所に居を構えるなど、生活のステージが変わるごとに使い道を変え、移動させることだって可能です。

 最後に「リサイクル・リユース」。そもそもの発想が、余ったコンテナを再利用することだったので、エコロジカルな要素はぜひ実現したいポイントです。そこで将来的には、リユース市場をプロデュースして、使わなくなった小さな家を売買する場所も設ける計画を立てています。僕らの小さな家は好きな場所に動かせるので、土地とセットで考える必要がありません。だから家を売ったり、新しい家に住み替えたりするのもトラックなどで輸送すれば簡単です。中古車のように売買して、まさにヤドカリのように自由に住み替えられるのです。



 『INSPIRATION』では、こうした原則が反映されることはもちろん、住み心地の良さやデザインにもこだわりました。暖かみと清潔感のある木目の内装。コンパクトだけど使い勝手の良い水回り。また、ひとつの壁面を大きな窓にすることで開放感を持たせ、そこにバルコニーやウッドデッキなどを自在に組み合わせられる仕様も特徴です。庭もリビングの一つと見立てることで、自然や、近所に住む人など、家の外の世界とのコミュニケーションを生む家を目指しています。

 その作りは、多くの人の心をつかんだようで、僕らが『INSPIRATION』を発表すると、マスコミからも多く取り上げられました。「この居心地の良さそうな家が250万円!?」という驚きの声は素直に嬉しくて、ますます僕らの思いをしっかりとカタチにしなければと感じたのです。

小さな家に住む手間とコストをシミュレーション

 小さな家には、大きな家とは違う住まい方の可能性があります。もし購入して住んでみたら、そのステップは? どんなことができるのか? この章では、いくつかのシミュレーションをご紹介してみましょう。

 僕らの『INSPIRATION』には、いくつかのタイプを用意し、そこから選んでもらう形にしました。基本の、床、壁、天井がラーチ合板タイプのものが250万円。床がフローリングで、天井と壁が木板貼りの、ワンランク上のタイプが350万円。そこに更にウッドデッキや目隠しのルーパーを加えたものが450万円です。

 具体的に家を設置する費用に関しては、基礎工事や電気水道の工事はあわせて60万円くらい。居住区への建築確認申請を、共同開発した建築会社へ委託すると30万円がかかります。家を運送して設置するための費用は、もちろん運ぶ距離によっても違いますが、例えば東京から山梨県へは、約10万円あれば、トラックで輸送も可能。運搬も全て提携業者さんに委託可能なので、手間は要りません。もちろん、その全てを自分でやれば、さらに安価にすることもできます。

 つまりは購入から住むまでの諸々の手続きを全て委託する場合『INSPIRATION』の費用に加えて、移動設置にともなう付帯費用が100万円程度。それで電気や水回りのインフラを完備した家を持てるのです。



 家を持つには、もちろん、設置するための土地が必要ですから、その話もしましょう。別荘として使うなら、たとえば軽井沢のようなリゾート地でも、300平米もの土地を30万円程度で買える穴場の場所がたくさんあるので、そこに設置して、広い庭を楽しむこともできます。友人同士で出資すれば気軽に共同の別荘が持てますし、温かい季節には、広い庭に大勢で集まりキャンプを張って、バストイレ付きのパーツを拠点にするのもいいかもしれません。また、自由に組み合わせられるのもこの小さな家の特徴。年を経るごとに戸数を増やして、将来は出資者の皆で定住する……というのも、夢が広がる使い方です。

 都心に暮らすと考えると、土地代が高くつくのですが、それでも「家」自体がコンパクトで200~300万円で買えるなら、もっと気軽に都内に家を持つことができます。既に土地がある方なら安価な住み替えの選択肢にもなりますし、または母屋はそのまま、庭に設置して一部屋増やすという使い方もあります。年配の方ですと、母屋は家族に譲って、自分達は庭に設置した小さな家に住むという使い道もあります。

 住まい方は年代によって変わるものですし、一所に住む、同じ建物に住むという固定観念に縛られなくてもいい。僕らの家は安価でどこにでも運べる。この小さな暮らしを普及させることが、暮らしをより自由にするワンステップとなると信じているのです。

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◎YADOKARI株式会社について 日本のミニマルライフ、小屋、タイニーハウスムーブメントを牽引する“YADOKARI“。住まいと暮らし、働き方の原点を問い直し、これからを考えるソーシャルデザインカンパニーです。 世界中の小さな家やミニマルライフを紹介する「未来住まい方会議」、全国の遊休不動産・空き家のリユース情報を扱う「休日不動産」、ちいさな暮らしを実践する「TINYHOUSE ORCHESTRA」、新たな働き方を提案する「未来働き方会議」等々の提案型ライススタイルメディアを軸として、"仕掛けで賑わいを作り、新しい暮らしや住まい方のムーブメントを”創出しています。 主な活動は、住まいや暮らし関わる企画プロデュース、タイニーハウス小屋の開発、空き家・空き地の活用、まちづくり支援などを手がける。 <メディア> ・未来住まい方会議(http://yadokari.net/) ・休日不動産(http://holidayrealestate.jp/) ・TINYHOUSE ORCHESTRA(http://yadokari.net/orchestra/) ・未来働き方会議(http://job.yadokari.net/) <施設> ・Tinys Yokohama Hinodecho(http://tinys.life/) ・BETTARA STAND 日本橋(http://bettara.jp/) 250万円の移動式タイニーハウス「INSPIRATION」や小屋型タイニーハウス「THE SKELETON HUT」など自社で企画販売するタイニーハウス小屋も展開。また、名建築の保全・再生の一環で黒川紀章設計「中銀カプセルタワー」や動産で暫定地活用、まちづくり活性化支援を行う「BETTARA STAND 日本橋」などの施設を運営。 <販売しているタイニーハウス> ・YADOKARIタイニーハウス「INSPIRATION」(http://inspiration.yadokari.net/) ・YADOKARIタイニーハウス「THE SKELETON HUT」(http://skeletonhut.yadokari.net/) 「豊かさの再編集」をテーマにした著書・出版物に『ニッポンの新しい小屋暮らし』(光文社)、『アイム・ミニマリスト』(三栄書房)、『未来住まい方会議』(三輪舎)、リトルプレス『月極本1・2・3』を発行。 <著書> ・「アイム・ミニマリスト」(三栄書房) http://www.amazon.co.jp/gp/product/477962732X/ ・「未来住まい方会議」(三輪舎) http://www.amazon.co.jp/dp/4990811623/ ・「ニッポンの新しい小屋暮らし」(光文社) https://www.amazon.co.jp/dp/4334979408 ・「月極本1・2・3」(YADOKARI) http://tsukigime.yadokari.net/ またYADOKARIには建築士、デザイナー、編集者等、多種多様なライフスタイル人材含む登録サポートメンバー3000名、編集者ライター50名から構成されるYADOKARIサポーターズが様々な活動をプロボノ的に支援する。 ・YADOKARIサポーターズ(https://www.facebook.com/groups/yadokari.support/) ◎株式会社はじまり商店街について 場所に捉われずに、個人/組織課題を共有する場をデザインするコミュニティビルディングカンパニー「はじまり商店街」。暮らし方・働き方・コミュニティを中心にライフスタイルに関わる企画プロデュース、遊休地の有効利用、まちづくり支援、イベント・ワークショップ、などを主に手がける
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